「親族の結婚式に出席するんだけど、着物を着ていくことになった…」
着付けに関してはお願いしているから問題ないんだけど、
結婚式のようなフォーマルな場では和装の髪型や髪飾りにはどんなマナーがあるのだろう?
ドレススタイルと違って着物で結婚式に出席する機会は決して多いことではないがゆえの悩み。
そんなあなたに役に立つよう結婚式の和装の髪型についてまとめてみました。
着物の種類に適している髪型は?
結婚式のようなフォーマルな場に親族の女性が和装でとして出席する場合は、
着物の種類は振袖、黒留袖、色留袖が一般的です。
また、未婚なのか既婚なのか、そして年齢によってさらに細かく着るべき着物のルールが決められています。
では、そんなシチュエーション別、着物別に、どんな髪型が適しているのかを整理していきましょう。
未婚の振袖の髪型
自身が主役の成人式とは違うということを念頭において、派手で奇抜な髪型は避けましょう。
お花は花嫁さんのものなので、生花やお花のコサージュ・髪飾りも原則NGです。
造花のお花で主張し過ぎない小さめのものをセレクトするようにしましょう。
既婚者の留袖の髪型
振袖を着用する場合と同じく、盛りすぎなど派手な髪型は避けましょう。
また、かんざしなどで毛先は散らさずにまとめます。
親族は主催者側として招待客をお迎えするという立場になりますので、
おもてなしの気持ちが伝わる上品で控えめなスタイルを心がけるようにしましょう。
ショートヘアでも着物負けしない髪型
振袖や留袖は礼装であり、そういった着物でフォーマルな場に出席する以上、
ショートヘアであってもアップ風にまとめるのがよいとされています。
もし、アップ風アレンジが出来る長さがあれば、髪飾りなどを使って襟足をまとめてアップヘアに見せましょう。
無理に地毛でなんとかしようとせずにウィッグを上手に使うのもオススメです。
シュシュ型や束ねた髪の上にかぶせるタイプであれば、ショートヘアでも簡単にまとめ髪のように見せられます。
長さが足りないショートヘアの場合には、コテなどを使って軽く巻いてみたりして華やかな印象にするのがよいでしょう。
毛先にカールをつけて、トップにはボリュームを出す様に巻いていくと、着物のボリュームにも負けず上品に仕上がります。
また、顔周りの髪や前髪はアレンジして、額を出すとすっきりと知的な印象になり、大人っぽいイメージにもなるのでオススメです。
年代別で、着物に適した髪型
それぞれ年代によって着物も違えば、ふさわしい髪型も当然違います。
洋装よりも髪型で印象が大きく変わってしまうというのも着物ヘアーの難しい所。
ここでは、年代別で着物に合うベターな髪型を見ていきましょう。
20代で着物に合う髪型
着物自体を華やかなにしたい20代の場合は、
盛り過ぎるよりもすっきりまとめたほうが無難で上品に見えます。
また、サイドに編み込みやツイストなどを取り入るとポイントになって、ヘアアクセサリーを使わなくても充分素敵なスタイルになります。
30代で着物に合う髪型
大人っぽい印象に出来る夜会巻きが30代にはおすすめ。
着物の場合はドレスの時よりもふくらませて作るようにすると、全身のバランスが良く見えます。
他に、シニヨンなどのアップスタイルをする場合は耳より上でまとめて若々しい印象になります。
前髪は流したほうがシンプルで留袖にふさわしいですが、全体の印象がどうしても寂しく見えてしまうときは少しアレンジを加えるのも有りです。
40代で着物に合う髪型
40代も夜会巻きがオススメですが、
毛先は遊ばせず、隠すようにまとめたほうが上品に仕上がります。
シニヨンにする場合は耳より下でまとめて落ち着いた印象にするのがよいでしょう。
留袖用のかんざしを使う場合は、べっ甲や蒔絵の「バチ型」のものを使います。
蒔絵は季節によって使える柄が決まっているので、絵柄に注意が必要です。
あまり大きなものだと水商売風に見えてしまうこともあるので、控えめでも質の良いかんざしを選ぶと失敗が少ないです。
着物の髪型はどの年代・着物の種類に関わらず「シンプル」が鉄則
着物の場合、髪飾りは必要ないという意見もあるほどです。
自分では少し物足りなく感じるかもしれませんが、あくまでも主役は新郎新婦の二人であることを忘れずに、
おもてなしする側として、マナーをわきまえたスタイルで出席することを心がけたいですね。