親族として結婚式に参加するとなると、服装一つにとっても非常に気を使いますよね。
正しいマナーを知っておかないと、新郎新婦に恥をかかせてしまうことにもなってしまいます。
そんなことにならないよう、親族の基本的な服装のマナーをしっかりと抑えておきましょう。
ここでは、両親、男性親族、女性親族のそれぞれで服装についての基本マナーをご紹介して参ります。
新郎新婦の両親としての正しい服装
フォーマルウェアには、
最も格式の高い「正礼装」、次に「準礼装」、最も格式の低い「略式礼装」
という3つのランクがあります。
そして、
両親の服装の「格」は新郎新婦と同格にするのが基本です。
たとえば、新郎新婦が正礼装なら、両親正礼装。新郎新婦が準礼装なら、準礼装、といったようにです。
もし媒酌人がいる場合には、媒酌人も同格となるため、その場合、両親は新郎新婦や媒酌人よりも控えめにした方が良いとされています。
また、
両家の両親の衣裳の色柄や格がちぐはぐにならないようにバランスをとること
も重要です。
会場や披露宴のスタイルによって格式の高い服装がふさわしい場合、
カジュアルな会場やレストランウェディングの場合は正礼装だと重苦しくなってしまうこともありますので、事前に新郎新婦との打ち合わせをしておきましょう。
さらに、具体的に父親・母親、それぞれの服装についても詳しく見ていきましょう。
父親の服装について
昼間(朝から夕方まで)は正礼装「モーニングコート」です。
黒のモーニングコート、インナーに合わせるベストはグレー、シルバーグレーの縞柄のネクタイをあわせましょう。
夜(夕方16時以降)の正礼装は最も格調高い「燕尾服」が本来ではありますが、
準礼装の「タキシード」を着用する場合がほとんどです。
ネクタイ、カマーバンドは黒を合わせます。
新郎新婦が和装の場合で、和装で揃える場合には
五つ紋の「紋付羽織袴」を着用します。
母親の服装について
昼間の場合は「アフターヌーンドレス」夜は「イブニングドレス」となります。
昼間は正礼装では黒でくるぶしまでの丈のもの、準礼装では色もの、膝丈のものも可ですが、必ずカーディガンなどで肌の露出を控えましょう。
夜の場合は丈は昼間の場合と同様ですが、肌の露出やキラキラした装飾もOKとなっています。
和装の場合は「黒留袖」。
最も格式のある礼装としてシーンを選びません。
お慶び事の席ですので、光沢感のある生地やレース、柄などデザインが凝っているドレスや、明るい色のコサージュなどをポイントで使いたくなりますが、
新郎新婦の親という立場を考えると、できるだけシンプルに目立ちすぎない服装を心がけるようにしていきましょう。
男性親族の正しい服装
まず、新郎新婦、両親よりも格式の高い服装や派手な色彩で目立つような服装はNGです。
準礼装の「タキシード」
略式礼装の場合は「ブラックスーツ(礼服)」「ダークスーツ」
などを着用するようにしましょう。
スクエアやストライプ入りのスーツも親族の結婚式ではマナー違反です。
スーツに合わせるシャツは白で、ネクタイは白かシルバーです。
黒いネクタイ喪服を連想させるのでもちろんNGですが、ダーク色やストライプが入ったネクタイも相応しくありません。
女性親族の正しい服装
女性親族の場合も、新郎新婦、両親よりも格式の高い服装は避けます。
絶対にNGなのは、花嫁の色である白色系のドレス
その逆の黒いドレスに、黒小物などをあわせる「黒一色」のコーディネートも華やかさにかけますので、小物などで配色のバランスを取るようにしましょう。
洋装の場合
昼間は「アフターヌーンドレス」、夜は「イブニングドレス」を着用すると格式が高くなりますが、
両親以外の親族の場合は昼夜に関して神経質になる必要はなく、フォーマルなワンピースやアンサンブルを選択すれば問題ありません。
ただし、招待客より格式の高い服装が正式にはなっていますので、
やや丈の長いドレスを選ぶ
と差別化を図れるので、ドレスを選ぶ際には、ぜひ参考にしてください。
和装の場合
既婚女性は「黒留袖」、未婚女性は「振袖」を着ます。
ただし、既婚女性で年齢が若い方は「黒留袖」よりも、「色留袖」を着た方が華やかになるのでおすすめします。
和服(特に黒留袖)を選ぶ際には、
色柄が新郎新婦の母親よりも派手にならないよう気をつける
のも重要なポイントです。
このように親族として結婚式に出席する場合には、
主催者側として招待客を迎えるという立場を服装で示すことがマナー
となります。
そのため、ゲストとして結婚式に出席するときよりも、よりフォーマル度の高い服装をしなければなりません。
ここまでの基本ポイントを参考に、おもてなしの気持ちが伝わる上品で控えめなスタイルを心がけるようにしましょう。