息子さんの結婚式の余興でバンド演奏をする事になり、緊張と不安でいっぱいだったという、writeuseさん。
当日もドキドキが止まらなかったけれど、普段通りでやろう!と肩の力を抜いたら大成功だったそうです。
結婚式に出席して感じたことなど、父親目線での貴重な体験談をぜひご覧ください。
- お名前:writeuse(男性・60歳・自営業)
- お住い:神戸市兵庫区
- 結婚式に参加された日:2015年9月18日
- 新郎または新婦との関係:親族(父)として出席
- 悩み:余興の準備
余興で行うバンドがゲストに受けるか不安と緊張
二次会の余興で私達のバンドが出演する事になりました。
息子の企画でです。
私はかれこれ40年ほどロックバンドをやっており、特段、緊張する事などはないのですが、さすがに息子の手前もありやはり当日までとても緊張していました。
特に披露宴の出席者は当然、私の子供位の年齢ですから、昔ながらのハードなロックが若者たちに受けるかどうか心配でした。
普段通りでいいんだ!と自分に言い聞かせて緊張を緩和
そして当日、式場は大阪のとても有名なところです。
こんなところで大音量を出して派手なロックをやってもいいのかと、さすがにドキドキものでした。
まして、相手側(新婦)のご両親は共に医者で私たちの様などちらかと言うとハチャメチャなロックなど聞きそうな雰囲気ではありません。
とは言え息子のためです。
あらかじめ会場に送っておいた機材はすでに設置され、披露宴式場は私たちの黒いアンプで異様な雰囲気でした。
私はもとより遠くから駆けつけてくれたメンバーもとても緊張した面持ちでした。
私は一応、新郎の父ですから、披露宴会場に入り通例通り運ばれた料理を食べるのですが、まったく味が分かりません。
そんな矢先、息子の恩師のスピーチが始まりました。
小学生当時の息子の失敗話や勉強はそれほど出来なかったけれど、本当に優しい子供だったと、ユーモアたっぷりでスピーチを続けられます。
それを聞いていてふと私は思いました。この先生は普段通りなんだと……。
何に臆する事なく、かっこつける事なく、いつもの様にいつもの自分で楽しみながらスピーチを続けていて、だから聞き手も気負いもなく楽しく聞いていると思いました。
そうだ、私達もいいかっこせずに普段通りの演奏をすればいいんだと思いました。
披露宴会場を抜けて私は控室で待ってくれている他のメンバーに「普段どおり!」と言い、円陣を組んでいざ本番です。
派手なロックンロールから入るとすぐに手前の出席者がスタンディング、続いて何と新婦の両親も踊っているではありませんか。
そう、息子の披露宴だと意気込み過ぎていた私のまちがいだったようで、ステージは大盛況でした。
結婚式だからと言って肩を張り過ぎずない方が良いと痛感
新郎の父親だからと言って何かにつけ気を張らない事が大切だと思いました。
普段通りの自分をそのままさらけ出すのが、息子にとっての結婚のプレゼントなんだとも思いました。
その証拠と言えばなんですが、新婦の両親が最後に謝辞を述べたのですが、難しい事を長い間、それこそカンニングペーパーを見ながらお経の様に喋りました。
あまりにも面白くもなく退屈で、出席者の中にはアクビをしている人も見られました。
確かに内容は素晴らしいものの様でしたが、そこまで難しい事をこんな場面で言う必要はないだろうと皆も感じていた様です。
多分、私と同じく当日まで気負いすぎて力が入り過ぎて信じられない程の長文と難解な文章になったのでしょう。
新婦のお父さん、もうちょっと力を抜いて、そう叫びたいほどでした。
そのスピーチは時間にして15分はあったと思います。
スピーチが終わって新婦のお父さんのほっとした顔がとても印象的でした。
息子の恩師のスピーチが心に響いて感動的!
息子の恩師のスピーチが印象的で、話の内容からして即興の様に思えました。
どうも話があっちへ行ったりこっちへ飛んだりと、連脈のない部分が多々あったからです。
それでもそのスピーチは私だけではなく、出席者全員が聞き入っていました。
その証拠にその恩師がしゃべっている間はフォークとナイフが当たるカチカチと言う音はまったく聞こえませんでした。
その恩師のスピーチの中で私の知らない息子のエピソードも出てきました。
息子は学校で飼っている池のカメをとても大事にしていたそうなのです。
毎日、朝来ればカメに挨拶をしそして教室に入って来るんですと、嬉しそうに語ります。
その恩師はいつも息子を見てくれていたんだと思うと何だか胸が熱くなりました。
そしてそんな優しい先生のスピーチだからこそ、話があっちこっちに飛ぼうが、何だか心に染みるスピーチなのだろうなとも思いました。
○○先生、本当にありがとうございます。